未来へ / kiroro
 たぶん、この世には未来に続くたくさんの決められたレールがあるんだと思います。


 よく未来ってのは、広い荒野で、自分で道を開拓していくんだって人がいますが、そんなことが出来る人はごくまれなんじゃないでしょうか。
 荒野の先が崖になっているのか、海に出るのかすら、全くわからないのに、とりあえず一歩ずつ前に進むなんて、よほどの精神力がなければ途中で挫折するでしょう。
 人と変わった生き方なんて、そうそう出来るものではありません。天才と呼ばれる人くらいでしょう。


 ほとんどの人は、今までに誰かが築きあげたレールの上を走っているんだと思います。
 先がある程度見えるレールの上を。


 こうして考えると、なんか無力感を感じませんか。
 誰かが作ったレールの上をさも自分のレールのように走っている。
 自分の意志っていうのは幻想でしかないのか、と。


 でもそうじゃありません。無力ではありません。

 白線の内側に下がる瞬間。

 その次の電車に乗ることはまだ確定していません。
 ひとつ遅らせることも可能です。違う電車に乗ることも可能です。

 決められたレールの上を走るのは何も自分の意志がないわけじゃないです。幻想ではありません。確実に自分の意志があります。

 だって自分の意志で選択したんですから。


 「ほら 足元を見てごらん
 これがあなたの歩む道
 ほら 前を見てごらん
 あれがあなたの未来」

 レールの先の行き先を僕らは見据えて、そして自分の意志で電車を選択し、乗り込む。

 荒野を開拓することだけが、未来を作ることではありません。
 そんなに肩をはっていたら疲れてしまうだけです。

 決められたレールを進むことも未来を作ること。
 これだってわりと大変なんですから。
ほら 足元を見てごらん
これがあなたの歩む道
ほら 前を見てごらん
あれがあなたの未来